とるに足らない
気がつけば秋になっていた。
週末は洗濯物を一度に洗濯して、近くのコインランドリーの乾燥機に打ち込んでいる。
もはやそれが週末の楽しみにもなっている。
金沢は曇ばかりなので外に干してもいい感じに乾かないからである。
部屋干しと乾燥機干しは天と地ほどの差がある。
もはや同じタオルとは思えないレベルである。
10分100円なので、20分設定にして
ガンガン回っている乾燥機をぼーっと見つめていると心が安らいでいく。
コインランドリーの手間の小川で時間を潰すのも癒やされる。
誰にも奪われたくないささやかな楽しみの1つです。
そして今日もまた乾燥を待つ。
何もしない、待ってるだけの時間は自由だ
無限に続く暇とも違うので不安もやってこない。
限られた20分のなかで、ちょっとした出来事とかを思い出して楽しむ。
例えば、
ウィーンの市電で乗り方が分からなかったときに、「助けてあげたい」というような視線をくれた子連れのママ。
マチュピチュ村へ向かう列車を降りたときに、乗車券に印字された私の名前をみて、いい名前だねといってくれた駅員。
西安の駅でキオスクのソーセージを盗んで食べている猫を取り囲んで眺める中国人たち。
ベトナムへ向かうため、中国の大学寮を出て裏山のフェンスの下からスーツケースを滑り込ませ、よじ登って柵を超えた朝(時短)
取るに足らないことでも
ふとした時思い出すと楽しい。