TIME TRAVELER CHITA

I'm CHITA, Hongkong super star. Tibet

ハノイ、1日日本語教師

バンコク最後の夜は空港近くのゲストハウス。

素泊まり、人との絡みもなし、ただ明日に備えて寝るだけ。

綺麗な青年がテキパキ働いていた。

 

翌日の朝5時に宿を出て空港へ向かう予定だったので、洗濯が間に合うか不安だったが

青年スタッフができる。と言うので預けた。

しかし0時を過ぎても洗濯物は届けられず…

ソワソワしていたが、朝4時に起きた時にはベットの傍にそっと置かれていた。

 

まだ暗い中、宿を出ようとすると

別の若い女性スタッフが「朝ご飯にお弁当を持っていかない?」と言って来た。

 

朝ご飯!是非頂こうと言うと、かわいい紙袋を渡してくれた。

中身は玄米系のビスケット。

嬉しかった。

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紙袋には手描きのイラストがついていた。

しかもよく見ると鉛筆で下書きがされており、この時点で好感度が急上昇。

シャワーでお湯が出ないという致命的な欠陥があったものの、スタッフの頑張りが伝わって嫌いになれない宿だった。

 

 

さて、そんなこんなでハノイへ飛んだ。

 

ハノイには知り合いが何人かいるので、全部他人任せだ。

 

ハノイで日本語を教えているお金持ちベトナム人のH先生に空港まで迎えに来てもらった。

 

ベトナムでは大体の人がホンダのバイクに乗っているが、H先生はお金持ちなので当然の如くイケてる車で迎えに来てくれた。

 

それからH先生のお宅へお邪魔した。

ハノイの高級マンション。

外観はそうでもないが中は豪華で、ドラマの撮影とかに使われてもおかしくないくらい。

 

家具、装飾全てにこだわりを感じる。

食事の時間でもないのに、大きな食卓の上には日本製の食器が美しく並べられ、ガラス戸の中には大量の日本酒が陳列されている。

壁にはめ込まれたレコード。

ガラス張りのシャワールーム。

 

とてもセンスのいいお宅だ。

 

さすがに人のお宅なので写真は載せられないが、何枚か写真を保存したので今後部屋作りの参考にしたいと思っている(同じ間取りの部屋に住むことができるのかは別として)

 

 

ちなみにH先生の本職はたぶん日本語教師ではない。

お部屋でチラッと見えた名刺に旅行会社の名前があった。詳しいことは特に聞いてないので分からない。

 

 

 

それから同い年の友人で、ハノイの大学四年生のリンさんと3人でお昼を食べた後、リンさんのインターン先の会社へ向かった。

 

日本の企業へ技能実習生を派遣する会社である。

リンさんはここで週2日オフィスワークを、週3日技能実習生に日本語を教えているそうだ。

 

リンさんの頼みで、私も1日日本語教師として授業に参加することになった。

 

技能実習生は皆36〜38歳の女性のみ。

結構若く見えるが全員子持ち。

派遣先の仕事は介護と聞いた。

 

学歴があるわけでも無さそうだし、現段階では日本語の挨拶もままならないレベル。

今年の11月と言っていたから、あと1〜2ヶ月程しかないわけだが、おそらくこのまま勉強しても十分意思疎通できる程にはならないだろう。

 

日本人の教師はいないようで、リンさん(N3レベル)と他のベトナム人社員の2人体制で日本語を教えているらしい。

 

それにしてもテキストのしょぼいこと…

白黒印刷で古めかしいイラスト付き。

解説文はベトナム語なので読めないが、リンさんの反応からして、助詞やら何やらの文法に対する解説がきちんと書かれていないように思われた。

 

もうちょっとまともな日本語のテキストは

ベトナムに無いんだろうか。

 

 

それはさておき、突然やってきた日本人の私はこの若きママ達にめちゃくちゃちやほやされた。

私との自撮りの列ができたくらい。

もはやスター?

香港のスーパースターをひそかに目指していたが、ハノイのスーパースターに転身しようかな。

 

 

しかし、連日の技能実習生の報道を知っている身からすると、なんだか本気の笑顔でウェルカム!と言えなかった。

 

やはり日本で日本語が話せないというのは大きなデメリットだと思う。

まだ小さな子供を置いてまで、日本へ出稼ぎに行かなければならないのか。

もちろん全ての企業がブラックなことをしている訳ではないとは思う(思いたい)が、

報道のイメージが頭に浮かんで、胸が痛い。

 

勝手に同情して、胸を痛めて、なんて何様なのかという気もするが

実際にベトナムの斡旋企業に一瞬とはいえ足を踏み入れたことで、他人事には思えなくなった。

 

闇が深い。

 

 

ちなみに、リンさんの卒論テーマは

「ベトナム人技能実習生の逃亡」についてだそうです。