闇堕ちした1週間
本来ならばルアンパバーンにてゆっくりと休暇を過ごすはずであったのに。
暗い病院のベッドで虚無の1週間を終え、ようやく自宅へ戻れた。
病気で痛い、苦しいのもあったがそれ以上に
病院という場所に満ち溢れる負の空気のようなものにあてられ
がちで闇堕ちしてしまった。
節電のためらしい、なんか薄暗い廊下。
夜、地下のコンビニまで降りて歩いているときなど
ホラー映画かと思うような雰囲気であった。
持ってきた漫画とか映画とか全然見る気にならなくて
なんにもしなかった。
眠ることもできず、隣のベッドのおばあちゃんの寝言を聞きながら
暗い天井を見つめていた・・・。
何日経っても痛みが収まらず、点滴を打ちまくったため
薬中の人の腕みたいになってしまった。
そうこうしているうちに世の中はコロナウイルスで大混乱。
気まぐれにテレビをつけるとその話題しかない。
こんな老人だらけの病棟で、もし感染者がでたら・・・
考えるだけで恐ろしい。
もはや旅行を惜しむ気持ちも湧かない。
こんなことになるなんて