韓国へ
近々韓国へ行こうと思っている。
私のベストフレンドは韓国人で、いまはソウルに住んでいる。
去年の二月にはこっちからソウルに会いにあったし、夏休みにはベストフレンドの方が日本に来てくれた。
元々は中国の大学で出会ったので会話は中国語。
今までKポップとかほとんど聞いたこともなく(PSYは好き)、韓国料理もそんなに知らなかった。
つまるところ私は韓国について何も知らないし、特別な興味を抱いていたわけではなかった。
このベストフレンドに出会ったことで韓国ファンになったかというとそういう訳でもなく、つまり彼自身が好きなのであった。
去年の二月、初めて一人でソウルに行った時の思い出を書き留めておこうと思う。
正直、ソウルは日本の東京とか大阪とほぼ変わらなかったので特別面白い風景とかはなかった。
高いビル群も、比較的清潔な路上も、可愛いお店も、「都市」としての機能がちゃんと存在してる感じも
自分にとってなんら新しいものではない。
見たことある。或いは頭の中でイメージできる。そういう雰囲気だった。
その時の天気はあんまり良くなくて、街全体がグレーがかっていた。
今回泊まったゲストハウスは中心地から離れた古い通りにある、韓国の伝統的なおうちをカラフルにリメイクした所で、一泊2000〜3000円だったと思う。
外は凄く寒かったが、中はオンドル(韓国の床暖)のおかげでかなり暖かかった。
外…あまりよく分からなかったが、ゲストハウスの周りはなんとなく寂れていて退廃的な雰囲気が漂っていた。
路上に野菜とかスパイス?を並べて売っているのはさすがに日本ではもう見られないか。
こういう郊外の雰囲気は中国と日本の中間くらいなのかもしれない。
寒空の下でベストフレンドと1年ぶりの再会を果たし、その辺の飲食店に適当に入った。
下町とかにある昔からやってる大衆食堂みたいな感じで、韓国の一般的な料理を出しているようだった。
よく分からんので、韓国のうどんを頼んだらこれがとても美味かった。
あっさりめの五目うどん、といった感じか。
油揚げやニンジンなどの具がたくさんで、汁がいい味出していた。
友達はなんかトンカツみたいなものを食べていた。
去年の二月というと、冬のオリンピックがちょうど韓国で開催されていた。
温かいうどんをすすりながら、日本対韓国のカーリングの試合を見た。
日本のカーリングのチームが可愛いとか流行語が生まれたとかは聞いたことがあったので、
おっこれがカーリングか〜と思って見ていたが、例のフレーズが全然聞こえない。
というか日本チームあんまり映してくれない。
よく考えたら韓国側のテレビなので、日本チームの音は拾ってない。
結局「そだね〜」を聞くことはできなかった。
途中店内に入って来たお客さんが、
突然日本語で話しかけてきたので驚いた。
奥さんが日本人だそう。
韓国には日本語話せる人が結構多いみたい。
みんなでカーリングの試合を楽しんだ。
結果、日本は負けた。
カーリング、ちゃんとみたら結構面白い。
韓国のうどんも美味しかった。
それからもう1つ気に入ってるのは前述のオンドル。
めっちゃ暖かい。
ゲストハウス自体小さいので、ドミトリーはものすごく狭いがオンドルのおかげでポカポカしていて居心地最高。
将来家を作ることができたら、ぜひオンドルを取り入れたい。
今回のソウル滞在は数日間と短期だったが、ロッテタワーの夜景や水族館、弘大のファッションストリートやビリヤードなど、普通に楽しかった。
最終日の早朝、友達と韓国の朝マックを約束していたので
ゲストハウスの真ん中(四角に囲まれた中庭がある)でぼーっと待っていると、
リビングで朝食を食べていた韓国人の若いお母さんが声をかけてきた。
簡単な英語だったが、寒くない?一緒に朝ごはん食べようよ、というようなことを言っているのだとわかった。
このゲストハウスには小さいリビングがあって、トーストとコーヒー、オレンジジュースが無料で食べられる。
若いお母さんは9〜10歳くらいの女の子、7〜8歳くらいの男の子と一緒だった。
みんな英語はあんまり喋れなかったけど、コーヒーとかトーストをすごく勧めてくれた。
子ども達も恥ずかしがらずにニコニコしてて可愛かった。
お母さんはGoogle翻訳機能を使って、
どこからきたの?とか韓国好き?とか聞いてきた。
まだ外は寒い早朝のリビングで、温かいトーストをかじりながら韓国親子とやさしい交流をした。
外国語が話せなくても、わざわざ声をかけて一緒に朝ごはんを食べようと誘ってくれたことに心が動かされた。
もし自分だったら遠慮してしまうと思う。
断られたりしないかな、とか、話しかけてうざがられたりしないかなとか思うだろう。
一緒に朝ごはんを食べたという些細な出来事だけど、心に残る思い出となった。
ちなみに韓国の朝マックは結構良かった。
チーズ餅の揚げたやつが美味しかった。
韓国近くてありがたい。
友達にすぐ会えるのは嬉しい。
日本国内に住んでいても滅多に会わない人もいる。
世界のどこにいても、ちょっと頑張ればまあ大体の人には会えると分かってきた。
思ってるより世界は近いし、些細なもので構築されているように感じた。
チベットやペルーのようなザ・異国感はないし、万人受けするような面白エピソードもなかったけど、個人的に良い気分になれたのでよかったと思う。
しいて言えば、地下鉄を降りたホームのところで急におじさんに日本語で
「あの、日本人ですか?」
と声をかけられたことかな。
普通に混雑してたし、え?なんでこのタイミングで声かけた?と思った。
日本語上手い人多い。
私も、もっといろんな言語を積極的に話してみたい。