香港 旅の終わり
さて、いよいよ最終日。
昨晩行った香蓮樓で朝の飲茶をしたら、それで本当におしまいだ。
ところでこの三日間ほど泊まっていたゲストハウスについて記録していなかったが、
どちらかと言うと外れの宿だった。
三段ベットはあまりにも狭く、カーテンは一応ついてはいるものの、深夜まで明かりをつけてゴソゴソやっている人がいたので酷く迷惑だった。
上段の人が動くとベットが揺れて何度も目がさめる。
どうやら寝相が悪いらしく、時折うめきながらグラグラグラグラ揺らしてくる。
トイレ兼シャワーは部屋の中にあるのでうるさいし、掃除されてなくてとにかく汚い。
せめてゴミ箱のトイレットペーパーくらい捨てろよ。
今朝は捨てられたトイレットペーパーがゴミ箱から溢れ異臭を放っていた。
全くもって最低な環境。
一刻も早く立ち去ろうと、朝起きて身支度を済ませすぐに宿を出た。
ゲストハウスはトイレ兼シャワーが部屋の中なのか、外なのかが重要になってくると思う。
カーテンは、大判ストールと紐を持参していれば自分でも取り付けられる。
しっかりと口コミを見よう。
日本人のコメントだけでなく、英語で書かれたものも参考に。
さて、夜とはまた違う雰囲気の香蓮樓。
朝の9時頃到着。
中は地元客7:観光客3といったくらいか。
大賑わい。
大きな丸テーブルに6〜7人で相席。
地元客のテーブルに、会釈しながら着くと
どうもどうもといった具合に軽い挨拶。
荷物置いていいよ、と椅子を開けてくれた。
飲茶〜〜!
1人だし、食も細い(だんだん細くなった)ので、
とりあえず1皿。
待っていてもワゴンが来ないので自ら取りに行く。
豚肉の入ったプルプルしたものをチョイス。
ちなみにお茶は今朝も龍井茶。
龍井茶は特に美味しいんだ。
ワイワイガヤガヤ、ローカルの雰囲気がびんびん感じられて楽しかった。
大勢で1つのテーブルを囲むのは良い。
知ってる人でも、知らない人でも、誰かと食べると美味しくなる。
ちなみにこのレストラン、2019年に閉店するらしい。
それまでに香港へ行くなら、ぜひ香蓮樓へ行ってみてほしい。
チェーン店の飲茶よりもずっと雰囲気も味も良いと思う。
何より人が優しい。
口コミ通り、お客さんも店の人も親切だった。
豚肉プルプル1皿と龍井茶で45香港ドル。
店を出て細い道を通ると、雑貨を売る屋台を見つけた。
ミニチュアの家具がとっても可愛い。
試しに値段を聞くと、
店のおじさんは普通語が話せないようで、身振り手振りで伝えてくれる。
セット販売で、1セット680香港ドル…
手作りかな。
欲しかったけどさすがに手持ちがないので眺めるだけ。
すると、店のおじさんが精巧にできたミニチュアのミシンを見せてきた。
取っ手を回すと本物と同じように動いた。
これ、動くんだぜ。的な表情のおじさん。
ちょくちょく香港も悪くないな、と思うタイミングはあったが(夜景、ワンタン、香蓮など)
このときやっと、
あ、香港いいね。
と思った。
結局何も買わずにそのまま駅へ向かい、エアポートエクスプレスで空港へ。
市内から34香港ドルくらいのエアポートバスもあるが、めんどくさかったので金を出して電車で。
バスなら街並みを見ながら名残を惜しむことができるかもしれない。
値段もエクスプレスの1/3。
空港で無事に奇華月餅も買えて、1人用の寝そべりチェアでゆっくり過ごした。
飛行機内での盗難事件のニュースを読み、ビビる。
機内は安全だと信じ込んでいた。
調べてみると現金だけ抜かれる盗難はままあるようだ。
よく今まで無事だったな。これから気をつけないと。
再度気を引き締め搭乗。
約4時間のフライトで関西空港へ到着。
ついた瞬間、醤油の匂いがした。
あの噂は本当だったか。
何はともあれ、財布パスポートなどの貴重品を盗まれることもなく、大きな怪我をすることもなく、一番大切な命も守り抜くことができて本当に良かった。